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2.3年生 1学期始業 校長放送講話

3年生、2年生の皆さん おはようございます。今日は大きく3つの話をします。
一つ目は今の話です
いよいよ、今日から本格的な学校生活の開始となりました。これまで、みなさんがそれぞれどれほどに、辛い、しんどい思いをしてきたのかは想像もついていません。誰も経験のしたことがない歴史に残る世界的な大災害となっています。できることなら、皆さん一人ひとりにこの間の様子がどうだったのかを聞きたいところです。
ある高校生調査で全国300人のアンケートを取ったところ、この間の外出の回数については「週に2,3回」という回答が最も多く37.3%、「週に1回以下」は40.8%でその内、「全く外出していない」は13.4%と、緊急事態宣言から外出自粛要請が出ている中ではほとんどの高校生が外出を控えてお家で過ごしていることがわかりました。しかし、家での生活が不規則になったと感じる人は80%以上おり、起床・就寝時間の質問では「お昼頃に起きる」、「午前2時頃に寝る」の回答が約30%と一番多く、普段授業や部活で起きていた時間と比べかなり遅くなっていること、それに伴い就寝時間も遅くなっている人が多いようです。
時間の使い方としてはインターネット使用頻度が増加したという回答が97.5%でしたが、1日の勉強時間は2時間以下という回答が70%と一番多く、学校に行かない分の勉強時間はなかなか補われていないようです。本校では宿題や課題を始め、先生たちはメール通信やオンラインの授業にも挑戦しましたが、皆さんはどうだったのでしょうか。とても気になるところです。
あたりまえのことができない毎日がいつまで続くかもわからない日々でした。またこれからも2次、3次の感染の波がいつ起こるかもわかりません。でも、こうやってクラス全員が、今一緒に過ごせていることは事実です。
アンケートの中の自由記述に、目にとまったもののうち2つを紹介します。「今我慢したらあとにいいことがきっとあるはず。今やっている行動がいいかどうかを考えて行動しようと思った。」そしてもう一つは「今日本ではたくさんの人ががんばっているので、 私もそんな人たちのようになれるように、今は勉強をがんばりたいです!」とありました。他にも医療従事者への感謝や敬意を表すものもたくさん目にとまり、心に響きました。
皆さんには今こそ、このような世界的に訪れたピンチを自分にとっては逆にチャンスと捉えてもらいたいのです。今、自分の考え方や頑張りたいことを心の中ではっきりとさせて、実行する時ではないでしょうか。このような今を大切に行動できる人は、その後どのような事態が訪れても冷静にその時やれることの最大限の力を発揮できる人です。皆さんが持つ無限の可能性を切り開いていくチャンスが来たと言っても大げさではないと思います。先生たちは今の皆さんに期待し、当たり前でない日々をチャンスと考えて一緒に頑張っていこうと思っています。
二つ目の話は1年生についてです
まだ、皆さんが会ったこともない1年生は入学式もできずに新たな友達もまだできずに不安や緊張を抱えたまま今日を迎えています。私はこの後、体育館でやっとの思いで初めて歓迎の挨拶をします。
そんな1年生には1日も早く高校生活に慣れてもらうために次のような話を中心にします。「阿倍野高校生の一番いいところはお互いに思いやりを持つ優しい人間関係だ。その様子は2.3年生の自律できた姿や行動をよく見てほしい。また授業だけでなくクラブや自治会活動など自分のやる事を決めて所属し、挨拶や話しかけるなど積極的に先輩たちに関わりを持ってほしい。全ての学校生活において先輩たちは見本となる行動やアドバイスをしてくれるはずだ。」以上の話を、2.3年生への信頼度を現しながら話したいと思いますので皆さんも承知した上で後輩に姿を見せ、指導してほしいと思います。
最後になりますが、皆さんに特に気をつけてもらいたいことを話します。
本校は、学校の敷地や施設が狭いながらも1000名近くの生徒が生活する常に過密が避けられない学校です。しかし、日頃は生徒の殆どが自ら時間やルール、そしてマナーを守りながら過密、混雑を感じさせない協力姿勢とその行動があるため、安全と安心が維持しながら学校生活が送れています。
ただ、今心配される密閉、密集、密接の三密については今後どうしても物理的に避けられない場面ができる事を予想しています。そこを安全と安心を維持させるために先生たちは精一杯の努力をしますが、重要なのは皆さんのさらなるマナー意識とその行動なのです。教室だけでなく更衣室や食堂、トイレ等あらゆる場所において三密状態に近づいても、手洗い、消毒、マスクはもちろんのこと、言動時のマナーを強く意識して、また必要な注意をし合いながら乗り越えてほしいと思います。
誰もが経験したことのない、先の予測もできない、全てが初めてとなる日々の始まりです。ピンチをチャンスに変えようという思いで一緒に今を頑張りましょう。