第70期生 卒業式

 

大阪府立阿倍野高等学校第七十回卒業式  式  辞

 

寒さが一際厳しかったこの冬も、ようやく和らぎ、校庭の木々が、春の訪れを告げています。

 

本日、大阪府立阿倍野高等学校 第七十回 卒業証書授与式を挙行いたしましたところ、

 

大阪府教育庁のご代表をはじめ、多数のご来賓の皆様のご臨席を賜り、門出に 華を添えていただきましたこと、 高い席から ではございますが 厚くお礼申し上げます。誠にありがとうございました。

 

また、お子様の成長を見守ってこられた 保護者の皆さまにおかれましては、今日の晴れやかなお子様の姿を前にして、感慨も ひとしおのことと 拝察いたします。

 

教職員 一同、三年間にわたる 皆様のご支援とご協力に 感謝申し上げるとともに、

 

心より お慶びを 申し上げます。

 

 ただ今、卒業証書を授与しました316名の第七十期生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。

 

3年前、皆さんは 希望を胸に この阿倍野高校に入学して 努力を重ね、所定の学業を終えました。

 

一人ひとりが 三年間たゆまぬ努力を 積み重ねてきた結果であることは言うまでもありません。心から祝福いたします。

 

一昨年十月に着任した私にとって 皆さんは良き先輩であり、皆さんからさまざまな事を学びました。

 

それはたとえば、三年生がリードする今年度の体育大会や文化祭など学校行事での姿です。

 

体育大会においては 悪天候に見舞われた グランド状況の中で、自治会、実行委員会をはじめ、各団及び全校生徒が 見事にその結束する姿を見せてくれました。

 

その時の思いを、自治会の機関誌である「聖火」の中に皆さんが書いてくれたことを 少し紹介します。

 

実行委員長になった岡崎さんの文章からは「頑張れば頑張った分だけ結果がついてくると信じて突っ走った。当日、グランド状態は最悪。でも結果オーライ、高校最後の体育大会は最高の形で幕を閉じた。全校生徒の協力があったからだと思う。みんなで一つの目標に向かって頑張ることの素晴らしさも実感することができた。心から感謝、ありがとう。」とつづっています。

 

わたしも逆境を全員で乗り越えた見事な体育大会は 三年生の素晴らしいリードが 成功の鍵だったと思っています。

 

そして、文化祭では、実行委員長の横山さんの文章には 「最初から最後まで楽しめるようにするにはどうしたらいいかを考え、新しいことにも挑戦し、三年生の自治会、実行委員でのミニ劇やフラッシュモブを成功させました。それはたくさんの方が 協力してやってくれたから、いい思い出にすることができた。ありがとうございました。」と書いてくれました。

 

私は、ご来賓の方々や、保護者のみなさまから文化祭の感想などを 伺えましたが、多くの方から「阿倍野の生徒さんは一生懸命に取り組む姿や、見に来てくれた人に楽しんでもらおうとする姿、そして気持ちの良いあいさつをしてくれるところがとてもうれしい気持ちにさせてくれる」と言う内容の言葉をいただきました。とてもうれしかったです。

 

これらは、中心となる三年生がもつ、「人に喜んでもらうことが自分たちの喜びだ」と思えるまでに成長した 心の豊かさにあるのだと思っています。

 

今、二人の実行委員長の一文を紹介しましたが、共通して最後には「ありがとう」という感謝の言葉でしめくくっています。

 

その「聖火」に綴った三年生全員による「最後の言葉」にも、ありがとうや感謝の言葉で締めくくる人の数は多く、昨年は9クラスで145人だったのを 今年は上回って 8クラスで146人でした。

 

昨年以上に いつも人に感謝できる豊かで

 

温かな人間関係が阿倍野高校で育まれ、その伝統は継承されているのだと思っています。

 

 

 

そんな豊かな心を持つ皆さんには、託したいことが二つあります。

 

ひとつは、「取りかかったら最後まで努力すること」を忘れないでください。

 

すぐに結果がでなくてもいい。何年かかってもいい。自分以外の人があまりそのことを知らないかもしれない。でも、ひたむきな努力は必ずどこかで報われ、花開くときが来るということです。

 

 

 

つい先日まで行われたピョンチャンオリンピックでは日本は過去最多となる十三個のメダルを獲得するなど、多くの感動を与えてくれました。

 

その中で、私が注目したのは、スキーのジャンプ競技で世界のレジェンドと絶賛されている45歳の葛西選手です。

 

メダルはとれなかったものの、8度目のオリンピック出場はギネスブックにも載る快挙です。

 

皆さんの人生よりも長い19年間を苦労もしながら、世界の頂点の舞台に居続けたことは常識では考えられません。

 

努力を続けていることの素晴らしさを今や世界の人に夢や希望をあたえ続けいているのです。

 

そして、皆さんにも続けていた努力があります。昨年の三学期終業式でも触れたことです。

 

それは三年間 毎日続いた朝学です。

 

他校より早い始業時間でしたが、遅刻はあり得ないという雰囲気で、定刻に いきなりの英語放送が一日のスタートです。

 

これを当たり前のように続けました。中には体調面で苦労した生徒もいました。

 

しかし、このことを「凡事徹底」した結果、

 

英語の力をつけるだけでなく、遅刻のない集中した一日のスタートによって、全ての授業に良い効果をもたらしました。

 

この日課は自己実現と進路実現につながった素晴らしい努力となっています。

 

今後も何かに取りかかったら最後まで続ける努力を忘れないでください。

 

二つ目に託したいことは「チャレンジ精神」です。チャレンジは若者の特権です。何もしなければ得るものはなく、失敗を経験してこそ人は成長します。

 

何度つまずいても、何度転んでも、どんな壁にぶつかってもその経験が自分を強くしてくれると信じて、前に進んで行ってください。

 

皆さんからは、行事や多くの活動にチャレンジするたびに「頑張ろう!」という言葉や「悔しい!苦しい!」そして、「できた!うれしい!ありがとう!」などと、心を現わす言葉をたくさん耳にしたように思います。

 

「限界は他人につきつけられるものではなく自分の心の中にあるもの。自分があきらめない限り限界はない。」と言うことをこの三年間で学んだと確信しています。

 

高校時代と言うステージから次のステージへ進んでいく中でその道は様々ですが、そのチャレンジ精神によって、未知の世界に対する不安感と緊張感を一掃できるのです。

 

そして自分で必ず道を切り開いていこうと あきらめず進んでいくことで夢は必ず実現します。

 

今の時代は、社会の成熟化とグローバル化という二大局面に直面しており、これまでの、物量的な価値観から、働き方や生き方など、自分の在り方の価値観へ、多様化しつつあります。

 

「冷静に自分の能力・スキルなどを捉え、将来の社会像をイメージしたバランス感覚を持って行動すること」が必要だと言われています。

 

今、託した二つのことを心に持ち、これからの社会に求められる「生き方や目標を自分で決めて、自ら行動し、壁を乗り越える強さ」を育んでほしいです。

 

そして、阿部高で培った 温かい思いやりと感謝の心を大切にした 豊かな人間関係を 築いていってください。

 

終わりになりましたが、本校は、4年後の

 

2022年には 創立百周年を迎えます。

 

阿倍野高校の築いてきた 輝かしい歴史と  大切に守ってきた伝統を 百年 続けられたという 大きな偉業を達成しようとしています。私たちは、その4年後にむけて、今、百周年記念事業の計画に着手するところです。

 

学校だけでなく、皆さんを含む3万人近い同窓生を会員とする「芝欄会」をはじめPTA、阿部高サポーター会、阿倍高会、そして近隣地域の方々を含めた 「オール阿倍野態勢」で創立百周年記念事業を成功させるよう、取り組みます。

 

企画力や行動力のある70期生の皆さんには、是非、その中心になる要員として、全員に参加していただきたいです。

 

母校となる阿倍野高校への熱い思いを皆さんの若い力で盛大に祝い、讃えながら、

 

これからの時代に輝く 阿倍野高校の未来の創造を語りたいと思っています。

 

それでは70期生の卒業生の皆さん、4年後、全員が元気な姿で再会しましょう。